従兄妹同士だった夫婦が初めて出会ったのは、夫が七歳で妻が四歳の時。以来、八十年以上に及ぶ長い歳月を共にしてきましたが、三年前、夫は妻を残して他界します。遺品を手に、夫の人柄や遠い日の思い出を妻と息子が語る、ものとかたりシリーズの第3号。
書名:ものとかたり3号 いとこどうし
企画・発行:ものとかたり
ページ数:80ページ / 判型:A5判 変 (148mm x 188mm)
定価:1,980円(税込)
■本文より
夫の七郎が三年前に他界してから、二世帯住宅で共に暮らす長男の隆麿がしばしば食事に連れて行ってくれるようになった。一人で過ごす私を気にかけてくれているのだろう。外食はラーメンばかりだった夫と違い、息子は色々な店を知っている。
お気に入りになった店の一つが北鎌倉の喫茶ミンカで、私は「ミンカちゃん」と呼んでいる。店の人たちとのおしゃべりも楽しいし、淹れてくれるコーヒーに苦味があって私の好みに合っている。ナポリタンを家の外で食べたのも、ここが初めてだった。
そんなミンカで、遺品の本をつくっているという。息子が「お母ちゃんも、お父ちゃんの本をつくってみない?」と誘ってくれた。どうしようかなと思っていたが、つくったことのある人の話を聞いたり、見本に目を通したりしているうちに、参加してみようかなという気持ちになった。
夫とは従兄妹なので八十年以上の付き合い。覚えていないことも多いが、息子の助けを借りつつ、どんなことがあったのか思い出してみよう。
Size: A5 variation (148mm x 188mm) / 80 pages
Published by monotokatari.
An independent book capturing the vanishing memories of a small town in Kamakura.